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概要

kaigaikensyu46

? 15 ?り、お互いに認め合って、協力体制を取ることが大切だ。」と、Yuki 氏は言う。その中で懇談会で保護者と話をする内容等を教員に指導することもある。また、保護者にIT 導入のサポートをする役割も担っている。その他、ペタゴーとしての彼女の役割は、個別支援のためにクラスの授業に入ることもあるし、教員と協力して授業が円滑に行えるような環境を整えることもある。放課後の宿題サポート、教育実習生の指導係、カナダオンタリオ州の教育プログラムに関するプロジェクトのミーティングへの参加等、多岐に渡る。学校で彼女は授業への参加もできるし、ペタゴーの分野である放課後の学童でも子どもに関わることもできる。つまり、勉強面、遊びの面、両方の場面での子どもの姿を捉えることができるのだ。「個人を捉える時に、できないことにフォーカスを当てるのではなく、個人の自己資源(持っているもの)にフォーカスを当てる。時、場所、場面で人の見方は違ってくる。個人にフォーカスを当てるだけではなく、あらゆる環境、つまり様々な視野を持って子どもを捉えることが必要である。」と、Yuki 氏は語る。デンマークにおいては、保育が専門職として確立されており、さらに専門教育を受けることによって、特別なニーズを持つ子どもたちの専門家として活躍している。子どもの教育を考えるとき、ただ、現場にとどまる問題ではない。専門職の養成、子育て支援政策、さらには社会システム、その根底にある価値観や人間観と切り離しては考えることはできない。9.4 月27 日(金) 13:00 ~ 14:30  講 義:「アウトプットへの意識」 研修のまとめ  講 師:ノーフェンスホイスコーレ短期研修部代表 Momoyo T.Jorgense  報告者:加藤奈津子最終日の午後は、5 日間の研修のまとめから始まった。まず、「肉体、精神、社会、文化、これらのバランスを整えることが重要だ」というMomoyo 先生の講義内容を振り返った。人と出会うとき、ポジティブな部分は見逃してしまい、ネガティブな部分で出会っていることが多いという話が印象に残った。ポジティブな部分(良いことをしているとき、状態が良いとき)で出会うことができるよう心掛けることで、第一印象が変わり、良い対応ができ、人間関係も変わっていくのではないかと感じた。続いて、合同研修5 日間の締めくくりとして、Momoyo 先生からアウトプットへの意識について学んだ。「研修は学ぶことで終わりではない。学んだことを実践につなげることが大切である」と強くおっしゃっていた。デンマークには実践ガイドニングというものが存在する。研修に送り出す側と行く側、ともに研修前・中・後と全6 種類あるとのこと。研修前の例を挙げると、送る側では「なぜこの人でなければならないのか」「この研修に行くことで何を期待しているのか」、行く側では「何をしなければならないのか」「何を期待されているのか」等がある。つまり、研修に行くことで何を学び、どう活かしてほしいか(活かしていかなければならないか)を明確にしておく必要があり、送る側と行く側の想いが一致してこそ意味のあるものとなるということである。