ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play

概要

kaigaikensyu45

? 57 ?ているものと同じ状態にするだけであれば請け負うことがある。これらの設定は教員と専門家(言語聴覚士など)の意見を取り入れながら行なっていく。⑦ Sensory Room(感覚の部屋)での関わり    複数名の授業がSensory room で行われた。バブルタワーやソフトマット、照明機器などが備え付けられている。19 歳の男性の授業はここで行われ、ボールを使ったストレッチのプログラムを行なっていた。彼は光を見るのが好きで笑顔が多くみられていた。光とともに体を伸ばしたりするプログラムは、彼個人のプランからなっている。ここではTA が1 名一緒に行っており、クラスメイトは同じ授業の時間に他の教室で活動していた。Sensory room には他のクラスの生徒も参加しており、生徒同士のやりとりもみられていた。3 名の生徒と2 名のTAでそれぞれのプランに合わせた活動を行っていた。⑧ ヨガ教室    生徒の母親向けのセミナーが開催されており、ヨガ教室を見学させてもらう。体のケア、心のケアを目的とした内容で組まれており、参加は希望する人となっている。この日は3名の参加者があり、心身のリラックスができたと満足していた。(4)Education Health Care Plan(EHCP) について EHCP は2014 年、Children and Families Act 2014(子どもと家族の法律2014)の法律によって明記されている、イギリスの制度の一つである。この法律には、教育を受けるために配慮が必要な子どもに対する対応が定められており、障害を持つ子どもだけではなく、教育的に特別な支援を必要とするすべての子どもに適応される。その中の一つがEHCP であり、これを利用するためには、まずは地方自治体において子どものアセスメントが行われる。これは、教育的なニーズ、健康に関する情報、社会資源の利用などを含む総合的なものである。これの評価には必ず子どももしくは親からの記載も必要である。このEHCP は12 個のセクションからなっている。(A)子どもと両親のためのゴールに対する利益と見解、(B)特別な教育的ニーズの説明、(C)健康に関するニーズの説明、(D)社会的資源の活用ニーズに関する説明、(E)望まれる結果、(F)求められる教育的な支援の内容、(G)求められる公共医療の内容、(H1)社会的介護サービスの必要性、(H2)社会的介護サービスの内容、(I)子どもの通うべき学校、(J)予算がどのように使われるか、(K)補助資源について。これらを元にして作られた草案に対して、子どもや両親が意見を述べることができ、少なくとも15 日間与えられ最終決定になる。このEHCP は依頼を受けてから20 週以内に結果を示さなければならず、地方自治体は6 週間の間に評価を全て行い、EHCP が必要ないと判断される場合は、依頼を受けてから16 週以内に結果を子どもまたは両親に告知しなければならない。EHCP の内容に不満がある場合には子どももしくは両親は2 ヶ月以内に申告することが可能である。(5)施設を訪問しての学び