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概要

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【サンフランシスコ合同研修での講義・訪問施設の概要】1.4月11日13:00~15:00講義:「アメリカの社会福祉」講師:Dr.Rita高橋(サンフランシスコ州立大学社会福祉学部長)報告者:正木陽子私たちの最初の講義は、講師であるリタ先生の自己紹介から始まった。リタ先生は日系アメリカ人というバックグラウンドを持っている。そこで、日系アメリカ人がアメリカの地でどういう背景を辿ってきたのか、どういう待遇を受けてきたのか、自由と自立を重んじる現在のアメリカのイメージとは程遠い迫害の歴史を教えて頂いた。また、日系アメリカ人が正当な権利を得るためにロビイストとして先生が活動されていたことも伺った。実際に迫害や差別を受けてきた人たちは、当時の話をしたがらない。そして、迫害や差別という歴史的トラウマは脳に大きな影響を与えている。これまではトラウマへの治療として行動的介入などが行われてきたが、現在は脳に直接介入すべきではないかという考えが出てきているとのことであった。トラウマが人生に与える影響及びトラウマが脳に直接影響を与えるという新しい発見についてのホームページの紹介も受けた。次に我々研修生の自己紹介を行ったが、日本における児童福祉の現状がまだまだ施設依存であること、子どもの権利を守るためのものではないこと、子どもやその家族への支援及びその評価といった制度の確立がなされていないことなど、日本とアメリカの児童福祉のとらえ方の違い、ならびに日本の課題が浮き彫りとなった。また、日本の中でも沖縄は本土とは異なる歴史を辿ってきたことを今回の研修同期生である比嘉さんに伺い、そこにはアメリカに住む日系アメリカ人との共通点も見出された。自己紹介のみでとても白熱した議論となり、学び取ることも多かった。その後の講義では、ソーシャルワーカーという単語が表すものが国によっても、またアメリカ国内の中でも異なっていることを理解した。ただ、アメリカのソーシャルワーカーは日本に比べ長期間の教育を受け、資格制度も整っている。それに比べると、日本は教育制度・資格制度といった制度を確立するという点でまだまだ発展途上であると感じた。2.4月12日10:00~11:40視察先:Edgewood Center For Children And Families(児童家庭センター)対応者:Ms.keri Kirby報告者:正木陽子この施設は1849年にアメリカ西海岸で最も古い孤児院としてサンフランシスコベイエリアに設立された。現在はその形を変え、現代のニーズに合わせた役割を果たしている。?5?