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概要

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全体でペタゴーは5人、それに加えてペタゴーの養成学校に通っている学生が常に1人勤めている。学生1人あたりの実習期間は6ヶ月である。園児らはお昼ご飯としてお弁当を持ってきているが、ペタゴーが焼く朝と昼のパンも用意されている。ドラゴン保育園・幼稚園は自然教育を特徴としている。園は地域が所有している森に隣接して建てられており、毎日のドラゴン幼稚園のグラウンドと森ようにその森に出かけていく。森には遊具が設置されており、キャンプファイヤーができるスペースや湖もある。子どもたちは森に行くのが大好きで雨の日でもカッパを着て出かける。また、それぞれの目的に合わせた探検バッグがあり、ペタゴーはその日の用途に合わせてバッグを持ち、子どもたちと出かける。出かける時や、特定のプロジェクトをするときは1人のペタゴーと6人程度の子どものグループで活動する。園児全員が一緒に同じ活動をすることはあまりないようである。私が訪問した時は植物のプロジェクトでトマトを育てており、日光に当てないとどうなるかといった実験を行っていた。活動のグループ分けは、ペタゴーによって、子どもの関係性を考慮しながら同じ発達レベルの子ども同士のグループが作られる。ドラゴン保育園・幼稚園はオルボー(Aalborg)大学の研究室と提携しており、子どもの発達状況のアセスメントは研究室が作成しているものを使っている。子どもの保育計画もこのアセスメントを基に個々の子どもに合わせて作成している。子どものアセスメントについての研究は2年半の予定で、次は職員のスキルアップの研究に参加することが決まっている。理論を構築したり、研究を行うのは大学であるが、実際に実践し、その有効性を示す場所は現場であるので、大学と現場が提携して1つのプロジェクトを行うことができるのはとても良いことだと感じる。ここのおむつ交換台もやはり電動で高さを上下することができる。子どもは自分で補助階段を使い台に上る。職員は自分の身長に合わせた高さでオムツ交換ができ、オムツ交換の度に子どもを抱きかかえる必要はない。スタッフはオムツ交換の時間を大切に考えており、1対1で、視線を合わせ語りかけながら行う。もう1つデンマークの保育園で特徴的なことは、お昼寝を毎日外で行うことである。雪の日は特によく寝るようである。外での昼寝(3)Lotte's private dagpleje(ロッテプライベートダオプライ:私立保育ママ)“保育ママ”とは自宅で0歳から3歳までの地域の子どもを預かる制度で、基本的には無資格だが、家の大きさや人格などのチェックは受ける。公立の保育ママであれば、始める前に4週間の研修を受けなければならない。Lotteさんは7年間公立の保育ママをやっていたが、公立の保育ママは市の保育プランに合わせた保育をしなければならないため、より自由な形での保育を目指し、現在は私立で行っている。?35?