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概要

kaigaikenshu_44

が自分には向いていないと思えば、トレーニングを辞めることもできるし、メンターのような、より自分に適した別のボランティアを紹介されたりもする。CASAボランティアは、裁判所から、ある子どものCASAボランティアとして任命される。任期は最低で18ヶ月。アメリカでは、虐待や育児放棄が疑われる事案があった場合、まずは家族再統合に向けての支援が行われるが、それが不可能であった場合に社会的養護の措置が取られる。CASAボランティアが任命されるのは、子どもが社会的養護に措置される事が決まってからであり、難しいケースの子どもが多い。CASAボランティアになれば定期的に子どもに会いに行き、1ヶ月に1度スーパーバイザーに活動内容を報告し、6ヶ月に1度裁判所に行き子どもの状況を伝える必要もある。それまでに、裁判所提出用の資料も作成する。複数の子どもが措置変更されたり、引っ越しを余儀なくされたりするため、CASAボランティアは子どもにとって唯一の安定した関係となる場合もある。CASAボランティアには子どもにとっての安定した他者の役割もあるが、子どもの権利を守る役割も担っている。従って、子どもとの面会や外出、電話連絡の際に子どもから何か訴えがあり支援が必要となれば、CASAボランティアとしてグループホーム職員や里親、ソーシャルワーカー、学校の先生に会いに行き話をしなければいけないこともある。その際、基本的にはスーパーバイザーに状況を相談してから行動に移すので、自身で全ての責任を追う必要や対応を決定する必要はない。ボランティアへのサポートシステムは充実している印象である。トレーニングを受けたほとんどの人が実際にボランティアとなり、平均すると2年間ボランティアとして活動している。CASA独自の調査によると、CASAボランティアが付いている子どもは社会的養護を受けている期間が短く、再措置の頻度も少ないということである。今回San Francisco CASAのトレーニングを2回、Alameda County CASAのトレーニングを1回受けたが、レポートの書き方やCASAとしての役割はもちろん、法律、子どもへの対応の仕方、それぞれの具体的なケーススタディなど、とても内容が濃く、大変勉強になるトレーニングであった。例えば、子どもに「誰にも言わないで」と言われた時に、誰にも言わない約束はしない。「必要であれば他の人に相談することもある」事を子どもに伝える。ただ、打ち明けてくれる事への感謝はきちんと示すという事である。その他、子どもが彼女にプレゼントを購入したいから、進学せず働きたいと言った場合は、働く権利は確かに子どもにもあるが、何が賢い選択なのかを教えることが必要であるというお話もあった。児童養護施設の職員としても、対応について考察しておく必要のあることで、CASAでのボランティアトレーニングは、児童養護施設の職員研修としても有効であると思われる。今回の春期研修の参加者は合わせて約50人で、多くの責任を伴い、時間も費やす役割をボランティアとして努めようとする人々が多数おり、この制度がボランティアで成り立つ国の雰囲気に驚くばかりであった。ボランティアを支えるCASA本体の体制や研修制度はとても整っている。このようなバックアップがあるからこそ、ボランティアを約2年間続けていけるのであろう。10. PHP(Parents Helping Parents)(ピーエイチピー:障がい児(者)家族支援団体)PHPは障がいを持つ子どもの家族を支援するためのNPO団体である。障がいを持つ人が必要な支?29?