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概要

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(2)入居者の生活入居者は月曜から金曜まで仕事に行く。殆どの入居者は障がい者用の作業所で働くが(例えば、Commercial Support Services, p.23)、障がいのレベルや年齢に合わせ、デイプログラムに通っている入居者が1名、一般の企業で支援を受けながら働いている人がサテライトハウスに1名いる。職場やデイプログラムには、家の前まで迎えに来る福祉バスを利用する場合もあれば、自身で公共の交通機関を利用して移動する場合もある。入居者の自立レベルに合わせ、移動手段が選択されている。早い人で7時、遅くても9時ごろには家を出る。また、毎日部屋を綺麗に整えておく必要があり、共用スペー入居者の部屋スの掃除もそれぞれに分担されている。そのため、平日は6時には起床し、朝ごはんを食べ、掃除や夕食時のテーブルの準備を済ませてから仕事に行く。お昼ご飯は、担当の入居者が作ったサンドイッチとフルーツ・スナック・飲み物をそれぞれ鞄に入れ持って行く。帰宅は14時半から16時ごろである。仕事から帰ってきた後も食事の準備に当たっている入居者はスタッフと一緒に準備に取り組む必要がある。もちろん、食後の片付けも入居者自身で行う。調理や掃除といった家事の役割は、決められた時間に行いチェックを受けるように教えられている。できる限り一般の生活に近い形の生活を行うことで自立できるようにするのが狙いである。入居者は必要に応じ朝や夕方に運動も行う。自分の役割が終わればテレビを見るなど、自由に過ごすことができ、21時に就寝。金曜日と土曜日は次の日が休みのため22時就寝である。土曜日は清掃強化日であり、午前中にスタッフと一緒に部屋の掃除を徹底的に行う。土曜日の午後から日曜日はリラックスして楽しく過ごせるよう、映画を観に行ったり外食したり、1ヶ月に1回は全員でボーリングや博物館見学といったレジャーに出かける。入居者は自身の銀行口座を持っている。基本的には皆仕事をしているため、家賃として給料の1/3を支払う。また、外食費や自身の必要なものも自分で支払う。利用者は月末に、翌月の使用金額の予定を決められた用紙に記載して、お金の使用方法が適切かスタッフのチェックを受ける。その上で、口座からお金を引き出しておき、必要なときにスタッフからお金を受け取れるようにしておく。入居者が自立できるように、お金の使い方や管理の仕方を教えるのもスタッフの役割である。(3)指導方法入居者には一人一人個別の支援計画が作られ、計画に沿った支援が行われる。また、与えられている、それぞれの役割にはステップがある。例えば、ダイニングルームの掃除であれば、1.必要な物を用意する2.椅子を動かす3.テーブルと椅子を拭く4.ドアの溝を拭く5.床を箒で掃く6.椅子を元に戻す7.スタッフを呼ぶというステップに分けられている。それぞれのステップが自身でできたか、スタッフの声かけが必要であったかチェックできるようになっている。?21?