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概要

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【サンフランシスコでの合同研修を終えて】Ⅰ.社会福祉法人神戸真正塾児童養護施設神戸真正塾児童指導員正木陽子合同研修ではまず、リタ先生のとても心の行き届いた資料の準備に心を打たれた。講義をする立場にも関わらず、資料の入った可愛いファイルに手紙やガイドブックそしてギフトまで入っていたのである。研修準備の際、数多くの施設や人に依頼のメールを送ったが、断りのメールも多く、その殆どは返信もなかった。他国からの顔も知らない研修生を受け入れるなんて誰もしたがらないと感じていた。だから、余計にリタ先生のおもてなしは驚きであったし、コーディネーターの直井先生も稲垣さんも本当に親切であった。その直井先生がコーディネートしてくださったからなのか、見学に行った施設、講義を受けた方々は本当に皆親切で、真摯に私たちの話に耳を傾け、質問にも答えてくれた。まず、人として他者を思いやる気持ちを常に持ち行動していきたいと思った。合同研修が児童福祉、障がい者福祉、高齢者福祉と幅広いアメリカの福祉の概要を学ぶことができ、とても有意義な時間であったことは言うまでもない。同時に、ただ知識を持ち帰るだけでは不十分であるとも感じた。日本でその支援や制度を実現させるための手段についても考える必要がある。アメリカでは何かを変えるためにロビー活動やデモ、裁判が積極的に行われ、皆とてもエネルギーがあるように感じた。それらの方法が日本に合うとは限らない。しかし、強い思いやエネルギーを持ち変化させたいと活動することは必要だと感じた。今回、アメリカの社会福祉を学び外国の環境や英語に慣れる目的で開催された合同研修で感じたもう一つのことは、人種についてである。言語の問題ももちろんあるが、福祉の現場で支援を受けているアジア系の人はアジア人の支援者を求める。アメリカでの日本人の割合が少ないからか、やはり日本人同士の繋がりができる。アメリカに住んでいる日本人高齢者は日本の文化に基づいたターミナルケアを求める。日本人の母を持つが、生まれてからずっとアメリカで育った障がい者施設の通所者は、日系人がその通所施設にもっと来ることを望んでいる。ごく当たり前のことのようでもあるが、アメリカで暮らしていても、“日本人”や“アジア人”というアイデンティティが確立されていることに驚きを覚えた。海外での研修は私に福祉の知識だけでなく様々な気づきや刺激を与えるものになることを確信した瞬間でもあった。Ⅱ(公社)沖縄県精神保健福祉会連合会ワークプラザユニティーサービス管理責任者比嘉寿合同研修を振り返ると、この時間は、個人研修に向けての心構えと、英語に慣れるための大切な準備期間であったということである。初日のRita先生の講義を受ける事で“アメリカに研修に来たんだ、ここから本格的な実践が始まるんだ”と心身共に一気にスイッチオンになり、講義を受けている最中に五感が研ぎ澄まされていくことを感じた。講義の中に「トラウマの世代間連鎖」についてという内容があり、メンタ?13?