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概要

kaigaikenshu_43

たりの個数が数字、英語、日本語で示されている。自分でトングで取り分け、自分で選んだ場所で食べる。食事のテーブルや椅子の配置、食後の掃除は子ども達が率先して行う。訪問者には礼儀正しく挨拶をし「私の名前は◯◯◯◯です」と正しい日本語で自己紹介をする等、社会性が身に付いている事が感じられた。室内の片隅にある靴箱には、つま先部分が綺麗に揃ってこちらを向いて靴が並べられている。つま先を奥に入れると勢いで入れがちだが、こちらに向けるという作業を行う中でひと呼吸置いて、丁寧に靴を片付ける事が出来る。靴箱は一つの例だが、園内はどこも整えられ秩序感のある心地良い空間だと感じられた。子ども達の自立度は高く、教師は自立へと導く努力を積み重ねていると色々な場面から感じ取る事が出来た。異年齢では、年齢の高い子が自発的に低年齢児の身の周りの世話(ベッドメイキング、眠りに誘う、ランチマットを洗う等)を行い、その表情は思いやりや自信に満ち溢れていた。その他日本の伝統行事を取り入れる、正座やお辞儀の仕方や由来を伝える、日本人スタッフが日本舞踊を習ってその精神を学ぶ等、日本文化を大切にしている。(左から)子ども達により整頓されている靴箱。炭川園長先生(左から2番目)をはじめ、モンテッソーリ教師の皆さんと。(5)戸外遊び戸外遊びは主に園庭で過ごしている。日差しが強く、自分達でサンスクリーンを塗ってから遊び始める。カリフォルニア州は雨が少なく乾燥し、スプリンクラーの使用が一般的に禁止されている時期であった。そのような中、水を大切にする為に水道からバケツ一杯分を汲み井戸に移動させ、少しずつ遊びに取り入れる方法をとっていた。また、一度摘むともう生えてこないタンポポなどの植物をむやみに摘まずに、成長後に綿毛の種になってから触れる事など、ライフサイクルや植物の大切さを教えていた。その他戸外では、鬼ごっこ、ダンス、畑での野菜の栽培等が行われたり、午後のおやつを食べる、箒で園庭の落ち葉を集め畑の肥料を作る活動もあった。(6)保護者のとの関わり保護者は英語、日本語、両方を話される方と様々だが、職員が両語で対応できる為、園や家での姿を伝え合い、教育や躾について等、しっかりとコミュニケーションをとられていた。育児で困っている保護者へは、子どもへ肯定的に関わっていくモンテッソーリ教育の方法を用いながら支援を行っている。アメリカでは一般的に、子どもの怪我について裁判となるケースも少なからずあるそうで慎重に活動を見守り安全に配慮する姿も見られた。また、園内にはセキュリティーの方?67?