ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play
  • Available on the Windows Store

概要

kaigaikenshu_43

法』という法律が1996年に成立し、その法的なバックボーンにより家族介護に携わる人の人間としての基本的な権利(例えば、「働きたい、学びたい、余暇を楽しみたい」という人間としての基本的なニーズ)も阻害されずに保障されるようになっている。英国はもともと男尊女卑の風潮の強い国であったが、だからこそジェンダーにより人間としての権利やニーズが阻害されないように支援することは重要であり、この点は次第に改善されつつある」との返答であった。MFPでは、家族のストレスマネジメントのためのBFTの介入が行われた結果について、追跡研究をおこなっている。その結果、精神障がいのケースについてみると2年以内の当事者の再発率は薬物療法の群よりも低率であり、入院率も減少するためにケアのコストの削減に繋がっていることが報告されている(写真参照)。MFPによる介入を行った群と行わなかった群(薬物療法のみ)の2年以内の再発率に関する研究結果。(注:MFP研修時の配布資料より引用)Ⅴおわりに現代家族とは、相互扶助の組織であるとともに一人ひとりの自己実現を目指す集団である。米国と英国の両国とも、専門職の人間はこの点を十分認識して利用者と家族に対応することが基本姿勢となっていた。この点について、日本社会の場合は、まだまだ難しい壁が現実に存在している。例えば、「ヨメの立場の人間が」等の言動により家族介護者の人間としてのニーズが無視されたり抑圧されたりするのを筆者自身も直接あるいは間接的に福祉現場でも見聞きしている。日本は、専門職の人間ですら、そのようなジェンダー・バイヤスの強いところのある社会である。これを乗り越えるためには、やはり英国の「ケアラー法」のように法的に家族介護者の人間としての権利を擁護する必要が日本の場合もあるのではないかと考える。また、薬の管理についても、米国のように処方箋が出てから利用者の元に届くまでのきめ細やかな支援が導入されれば、薬の誤飲などの事故も減少するのではないかという感想を持った。? 109 ?