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概要

kaigaikenshu_43

辺自立が自分でできる状態)」と判断した利用者(米国表記Consumer)が、個人契約のもとに利用している。定員は6名で、利用できる年齢は18歳~59歳までである。筆者が研修に通った当時の利用者は、女性3人、男性3人であり、人種は日系アメリカ人2人、アフリカン・アメリカン2人、中国系アメリカ人1人、韓国籍(カリフォルニアに居住権有り)1人であった。Faircliff Homeの経営者は、フィリピン系アメリカ人のTing氏という方で、このようなグループホームの経営を1979年から始めて現在に至っているとの話であった。Faircliff Homeの職員はEdona氏という世話人1人のみであった。Edona氏は、住み込みで24時間、365日、利用者の世話を行っており、勤続22年のベテランであった。(2)家族支援におけるグループホームの意義一人ひとりの処方箋に基づく薬の組み合わせを服用1回分ごとにパッケージングしたものが薬局から配送されている。利用者の服薬状況について記録用紙に毎回記入するグループホーム職員。家族支援におけるグループホームの意義についてEdona氏に質問したところ、「アメリカでは、家族は働かなくてはならないので忙しい。障がいのある家族メンバーの人権をしっかりと守ってくれ、健康的な生活を継続できるグループホームを活用することで、家族は自分たちの生活を維持できる」との回答であった。米国カリフォルニア州の保健福祉サービスにおいては、服薬管理が徹底して行われていた。写真のとおり、一人ひとりの処方箋に基づく薬の組み合わせを服用1回分ごとにパッケージングしたものが薬局から定期的に届けられるのだ。Faircliff Homeでは、薬については鍵のかかる部屋に保管するように定められており、利用者の服薬状況については記録用紙に毎回記入することが義務付けられていた。この書類は、当然のことながら監査の時にチェックを受ける。「多忙な家族にとっては、このように厳重な服薬管理をはじめとする健康管理や生活の質を高めるためのサービスのあるグループホームの存在により、働き続けることが可能となる場合が多い。家族には多様な事情があるが、家族が働き続けるための重要な社会的資源としてのニーズがあったから、このようなグループホームを開設したのだ」と、経営者のTing氏は話していた。? 104 ?