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概要

kaigaikensyu46

? 90 ?≪海外研修の成果等について≫1.研修の内容をどのように活かしているか デンマーク、スウェーデン、アメリカ、カナダの福祉の実態を学び、帰国後に自身の仕事を再開した。 帰国後に大きく変わったことは、一つひとつの仕事について、再確認し、「その仕事は本当に意味があるのか」という労力対効果を考えるようになった。今まで当たり前に必要だと考えていた業務がもしかして手間ばかりかかる無駄が多い仕事ではないかということだ。特に北欧は合理的な国だった。しかし、その考えを日本に導入出来るかというと不可能に近いと感じる。帰国後にいろんな方々に海外での経験を話したが、理解してくれる人は少ない。これは日本人の教育方針(義務教育の考え方)そのものを変えるほか方法はないと思う。 そう思いながらも自身に出来ることを考えた結果、Coffee Time for Education を実践していくこととなった。初めは一つのユニットで導入した。職員は皆、どうしてよいか分からない表情で斬新な空気になった。初めは特に多くを語らないようにした。ただただコーヒーを飲んでリラックスするようにした。1 週間ほど続けている内に職員らが自ら話し出すようになった。仕事の話、プライベートの話など自由である。そして同時に話をよく聴くようになった。少しずつであるが、Coffee Time for Education を導入したことで忙しい仕事から一時解放され、リセットされて次の仕事への士気が高まっているように思えた。2.今後、研修の内容をどのように活かしていくか Coffee Time for Education を継続していくためにはどうすればよいか考えた。やはり効果が期待されない業務を減らすほか方法はないと感じた。しかしながら、それらの多くは施設の方針や行政からの指導で行われており、簡単には整理することが出来ない。 今後は、Coffee Time for Education に施設長や事務長に加わってもらおうと考えている。コミュニケーションの重要性を肌で感じて頂き、業務の整理も図りたいと考えているからだ。すべては将来を支える若い職員らに対しての人材育成のためであり、彼らの成長が利用する高齢者や障害者のケアに繋がり、次の世代へと繋がる。また、ストレスの少ない職場になることで職員の離職率の軽減に繋がっていくことを期待している。3.今回の研修で得た成果について ( 日本の施設で導入・利用可能なもの) それぞれの国で学んだが、日本の施設で導入出来るものはあまりなかった。海外での取り組みは、すでに日本にもあるようなもので大きな差はないと感じる。しかし同じことをしていても唯一違うことは、福祉精神の価値観の度合いである。やはり子供の頃から共生・平等・自由・連帯・ノーマライゼーションなどを学んでいるからだと感じる。日本に新しいことを導入するより、現状の業務を見直し、真の福祉を考えるべきだと思う。 もし一つ導入出来るとすれば、デンマークのデイサービスが行っていた「オリンピック」は素