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概要

kaigaikensyu46

? 29 ?一日が終わると今日はどういう日であったかを振り返る。一人の生徒はiPad を使いこなしており、昼食に何を食べたか、授業の感想は?など順にタップすると、ヒントやスペルが出てきて、それをワークシートに書き写していく。一人に1 台、iPad が用意されている。どの生徒もIT には興味があり、操作をすることにも慣れている印象を持つ。今後、ますます教育分野でIT の使用は広がっていくのであろうと感じた。全体を通して、クラスでは、まず教師の話を聞くこと、どういう態度で聞くのか、話すときの人との距離や声の大きさ、振る舞いなど、どうすべきかをよく担任が話していた。下校の前に教室を片付けるヘルパーの制度がある。掃除機、ゴミ捨て、明日の準備、本棚の整理、洗濯物を片付けるなどそれぞれの役割がある。生徒一人ひとりに教師が付きながら、根気よく方法を教えている。8 名中4 名が9 月に高校へ進学予定である。恐らく、高校では1 対1 での教師のサポートは付かなくなるため、自立していくことを目指している。難しいところは教師が手伝うが、ある生徒はT シャツの折りたたみの用具を使うことで非常に手際良く行うことができている。このような用具があれば、自分でできるし、家でも親の手伝いとなるであろうと。それぞれの役割が終われば、おもちゃのお金がもらえる。それを1 週間貯めて、週末にチップスなどのちょっとした買い物をする。そうすることで、生徒の意欲を引き出し、モチベーションアップを図っている。ここでも生徒一人ひとりの個別支援計画(IEP)がある。担任がIEP ミーティングの中心となり、会を催す。担任は学力的な部分の評価、OT は身体的な部分の評価、ST は言語に関しての評価を行う。親、学区の担当者もミーティングに同席し、生徒のゴールを決める。親が同意すれば、計画が実行される。IEP ミーティングはゴールを決定する時のみでなく、9 月から高校へ進学する生徒が数人いるとのことで、そういった際の引き継ぎミーティングとしても開催される。今までは幼児期の現場を経験することが多く、中学校での経験は貴重なものとなった。将来を見据えて「自立」というキーワードが多く飛び交っていた。難しいことではあるが、生きていくためには必要なスキル、それをリアルに学んでいた。今回、中学校でのボランティアの経験を通して、幼児から学生へと支援の繋がりを考える機会となった。時間割表モバイル(持ち運び可能)のコミュニケーションツールカード教室の机にはコミュニケーションツールの表を設置