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概要

kaigaikensyu46

? 11 ?を守るということから逸脱しない。何でもない一日が何でもない一日で終わることを保障することだ”と述べた。日本で仕事をしていると、表向きは格好の良いことを唱っていても、実際はどうかと考えさせられることがたくさんあるように思う。職員一人ひとりが自分の価値観をさらして行動していることも多い。また、彼女は管理者として、国から運営のための予算をもらい、それを職員の人件費や住民のために使っている。より多くの予算を住民のために使いたいので、中間管理職を配置しない方が、人件費が安くすむでしょ?と言った。そして、職員の教育には特に力を注いでいるという。まず、面接では職種の専門性にフォーカスはしない。その人の人間性や性格をプロファイルするそうだ。今、チームにどんな素材をもった職員が必要か?チームに何が足りていないか?を考えさせて職員を採用している。もちろん職員は全員優秀な職員ばかりだという。それら全てにおいて、チームに価値観を共有させて任せているそうだ。新人職員については、計画した到達レベルに達しているかどうかを管理者として判断している。彼女に言わせてみれば、“住民にとって、組織はタテもヨコもない”と述べていた。他にもチーム運営について、全体ミーティングや職員会議は一切しないとのこと。ハウスミーティングと言って担当者会議のようなものと、唯一行う重要な会議は“発展会議”と言って、住民がより幸せになるためにはどのような取組みが必要かを話し合う会議を年に数回行うそうだ。また、仕事のための必要な情報共有は全てメールかICT システムを使って伝達している。いちいち時間を使って、伝達するようなことはしないと言っていた。この管理方法が出来るのは、本当に優秀な職員がそろっていることと、一人ひとりがきちんとした価値観を共有し、“住民を一番に”“住民が主役である”ということを心の底から信じて、思っていることが重要だと感じた。また、管理者として、その人たちを信頼することが最も大切であると感じた。これは日本人には到底真似は出来ないような気がする。日本では、“利用者のため”“その人らしさ”などのキャッチフレーズをよく耳にするが、そんな言葉は軽々しく口にするようなものではないと感じた。デンマーク人のみんなで幸せになろうという精神の大きさに圧倒された。6.4 月25 日(水) 13:00 ~ 14:30  視 察:Hjemmeplejen i Glamsbjerg(在宅介護支援)  対応者:在宅介護リーダー Ms. Maria Kunz  報告者:加藤 奈津子Hjemmeplejen i Glamsbjerg の在宅介護リーダーMaria 氏より、デンマークの在宅サービスについて概要説明を受けた。デンマークの在宅サービスでは、社会福祉法(医療的なサポート)、社会サービス法(生活のサポートやリハビリ分野)、双方の法律が適応となる。Assen Kommune(アッセンコミューン)は在宅介護においては6 つの区域に分かれており、①信頼関係に基づく尊敬②オープンマインド③志の高い発展④仕事への喜び⑤責任を持って役割を果たすことを共通の価値観としているとのことであった(現在旧版からの移行の最中である)。