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概要

kaigaikensyu46

? 107 ?6.Vallby servicehus  ~地方自治体運営の要介護高齢者のための施設~定員57 名。施設内に一般公開されているレストランがあり、入所者はそこで食事をする。食事の時間はキッチンスタッフと介護スタッフがともにレストランで働いている。スタッフがワゴンを持って飲み物やパンを配りに行く。先にも述べたように昼食は2 種類のメニューから選択できるようになっているが、飲み物やパンを提供しながらスタッフが尋ねる。私達も食事をさせていただいたが、「本日のメニューはA とB になっております。どちらになさいますか」の問いかけは、ホテルのレストランにランチを食べに来た気分になった。さて、メニューの選択については、以前は事前に行っていたとのこと。高齢者施設ではよくあることだと思うが、事前に入所者を訪ね、メニューを見て選択してもらう。しかし、この施設では食事時間はキッチンスタッフも介護スタッフもレストランで働く。提供しながら聞いた方が手間が省けると考え、この方法に変えたとのこと。結果、時間に余裕ができ、入所者とともに過ごす時間が増えたそうだ。職種間の関係も良好になるなど、職員にとってもよい環境に改善された。先の施設もそうであったが、調理スタッフと介護スタッフがいかに連携するかということがよい食事提供へとつながるのではないかと感じた。違う現場で働きながら理解しあうのは難しいが、この施設のように同じ環境下で働けば連携も取りやすいと考えられるため、有効的な方法であると感じた。サラダバイキング飲み物はワゴンにのせて席まで聞きに来てくれるパンを配りに来るスタッフヴェステロースでは「SMAK」というプロジェクトを立ち上げている。食事環境を変え、高齢者の食に対する関心を高めるために活動している。人は60 ~ 70%は見た目で食べていることから、テーブルセッティングやプレートの色、照明等の改善に取り組んでいる。このプロジェクトに取り組んでからというもの、25%残食が減ったとのこと。食事環境の大切さに改めて気付かされた瞬間であった。