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概要

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立や私立の保育園のデイケアセンター(Day Care Center)、幼稚園と小学一年生の特徴を備え、小学校内に併設の義務教育、キンダーガーテン(Kindergarten)、始業前と放課後の児童が過ごす学童保育(Before&AfterSchool Day Care)、日本の幼稚園に近いプレスクール(Preschool)等がある。このプレスクールはプレイスクール、ナーサリースクール、ディべロッピングセンター等の呼称がある。一方、家庭型保育は個人宅で保育が行われる家庭的保育、保育ママ(FamilyDay Care)、少数ではあるが親が主体の自主保育グループ、プレイグループ(Play Gloup)、親族や学生のアルバイトを雇うベビーシッター(Baby Sitter)、そして免許の取得制度のない保育のトレーニングを受けたナニー(Nanny)等がある。(2)ナニー(Nanny)について今回は専門性の高い教育を受け、個人事業主として家庭のニーズに合わせて保育を行っているナニーの元を訪問した。現在主に6歳児1名、その他不定期に他児のケアも行う。児童の自宅、戸外、保護者の遠方の出張への同行、病時保育、保護者への指導、プリスクールへの送迎等、サポートの内容は幅広い。家庭と密接に関わり、昼夜問わず勤務をする事もある。学習面では絵本の読み聞かせ、ワークブック、ゲーム等で興味を引き出しながら算数、国語等の学習の基礎を教える。ナニーが自ら運転をして博物館や歴史的な場所を巡る社会見学や、ハイキング、アスレチック等の戸外活動を通して、情操教育、健康な身体作りを行う。教育、養護の面全般において信頼され、両親ともに働く家庭にとっては、どれだけナニーが貴重で頼りになる存在であるかが伝わってきた。貧富の差の激しいアメリカ社会で、貧困家庭などの従来の福祉対象者への行政からの援助は行われているが、それ以外は収入に見合ったサービスを買う為、家庭保育を受けるに当たり、内容にかなりのばらつきがある。アメリカの法律では12歳以下の子どもの一人での留守番、車中に置き去りにする事は禁じられており、虐待とみなされると言われているが、貧しい家庭でサービスを利用出来ない場合にはどの様にしているのか。実際にはサービスが現状に追い付いていないケースもあるようだ。公的な育児支援が遅れていると言われる中、ナニーの存在、プライベートなサポートやNPOの活発な活動、企業によるボランティア活動、企業内保育園の設置、盛んに行われている一般の方によるボランティア活動(研修期間中に泊めて頂いたホストファミリーのレベッカ氏もリタイア後、地域の図書館において、絵本の読み聞かせや地域の親子との関わりにより子育て支援に力を注いでおられた)等により、アメリカ社会の子育て支援は大きく支えられていると感じられた。?64?(左から)ナニーのマリコさん、カリフォルニア科学アカデミー(ゴールデンゲートパーク内にある150年の歴史のある植物園、水族館、プラネタリウム、研究・教育機関をもつ大型施設)