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・アトリエの日々アトリエで作家らと共に創作することを基本研修として、施設全体を自由に行動させてもらえた。日々アトリエを担当する職員は、基本的に女性一人である。二人が交代で担当している。通ってくる方は、福祉的利用の方、一般の方で勤めの合間の利用など様々である。障害の有無などは、アールブリュットの創作と無関係と言う事であろう。「芸術家の家」に住んでいる作家もいる。毎日10名前後の作家が来ていた。初日、職員のJuliaさんが迎えてくれ、簡単にアトリエのルールの説明を聞き、創作の席を用意された。デンマークでの自由な雰囲気になれていたので、規律ある空間と言うか、創作に真剣と言うのか、作家は、各々、自由に行動しているのだが、洗練された都市の雰囲気があった。3日目以降、担当職員がRamonaさんになったからか、緊張感が解けたのか、和気あいあいの交流や笑い声が響くような事が増えた。何れにしても「gugging」の作家やオーストリアの方は、デンマークの方よりシャイで都会的だと思った・・・。また、担当するJuliaさんとRamonaさんのふたりは、同年代の若い女性である。眼鏡をかけた細身の美人で澄んだ雰囲気のjuliaさんと、笑顔になると周りが明るくなる個性的な芸術家肌のRomanaさん、ペンで人物の顔をデッサンするのだがその技術と作品には驚いた。しかし、美術学校などで学んだ訳ではないとの事。ともあれ担当者の違いは、雰囲気に影響していた。それらから設備などや部屋のみから雰囲気は生まれないと気付いた。やはり「人」が重要な要素であり、もっとも、違いで良し悪しを感じることなく、それぞれが魅力的な創作環境だった。・「芸術」と「福祉」研修4日目の夜には、ギャラリーで「Birdman」ことHans Langerさん(世界で活躍する芸術家)の展示オープニングセレモニーがあった。時間前に、緊張の面持ちで「gugging」の作家はギャラリーに集まっている。そして、次々と作品の収集家、名士らしき方、市民ら沢山の来場者がやってくる。定刻になりHansさんとギャラリーの責任者のスピーチが始まる。残念ながらドイツ語で意味は分からなかったが、笑いに満ち、豊かな空間になる。その後、ワインを片手にパンをつまみながら作品を鑑賞する。わたしは、「gugging」の作家Alfledさん達と一緒に作品を堪能した。Alfledさんです「gugging」の活動は、社会的に「芸術」と認識されている。日本に限らず障害者福祉施設が行う活動や販売会などでは、「知的・精神・身体に障害のある方が・・・」などの文言をつけて説明する事が多い。「福祉活動」を社会が認め、その言葉で付加価値的な理解が示される事もあるからだ。しかし、施し的、弱者救済的な感覚は否めない。しかし、「gugging」では、自らの活動を「福祉」と表現していない。実際に、障害の有無とアールブリュットの定義は関係なく、活動を「障害者福祉」などの説明も必要がないのであろう。?72?