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テリトリーに入ってくる、ややもするといなないて仲間の馬を呼ぶ。見ておくだけは簡単だが実際にきちんとした引き馬は難しい。〈4月29日〉引き馬をするために、放牧されている馬たちを捕まえに行く。捕まえると言っても野生馬ではなく良く調教された馬、しかも敷地内である。それがなかなか捕まらない。難しい。捕まえようではなくて「一緒に楽しい時間を過ごそうよ」と考えること、とのアドバイス。出来ないではなくてどうしたら出来るかを考える。〈4月30日〉毎朝の日課として引き馬をすることになる。私(人間)が行くのだからついておいで、と考える。馬が予想外のことをしても落ち着いて対処する、とのアドバイスを受ける。〈5月4日〉少しずつ馬とコミュニケーションがとれるようになってくる。それに伴って課題も増えて、馬と一緒に歩いての引き馬でなく、リードロープを長く持ち後ろから誘導(ドライブ)する。馬運車に乗せるときなどは有効な方法である。全く初めてのやり方で戸惑う。自分の進む方向をしっかりと決めておくとうまく誘導することが出来る。ミニチュアホースの調教〈5月5日〉馬の後ろからのドライブがうまくいく。自分で良く出来たと思えることが少なかったので素直にうれしい。〈5月7日〉引き馬にて敷地の外へ。外へ出るということは馬がいつもいる安心な場所から離れることである。200メートル程道路を歩いて戻って来るコースだが、猛スピードで通り過ぎる車がいたり、犬が追いかけて来て吠えたりと緊張が続く。同時に、もし馬に怪我をさせたらどうしようとの不安がよぎるが、ずっと指導されている「出来る方法」と「落ち着き」を意識して行動する。無事に施設に戻ることが出来てホッとすると共に、考え方が行動に反映されることを知る。〈5月14日〉敷地の内外に関わらず当初に比べると随分とスムーズに引き馬が出来るようになってきていた。長崎に帰っても馬との関係作りに生かせるだろうと考えていたところ、この日は何かが違っていた。馬が不安定で走り回る。信頼関係には程遠い。普段がスムーズなだけに、もし障がいのある人を乗せていたら大変なことになってしまうと感じる。Lunday氏に助言を求めると、人間にわからない怖いことがあったのではないか、この人と居れば大丈夫と馬に思わせる強いリーダーシップが必要とのこと。そのためには、毅然とした態度、自分への自信が欠かせない。ここでも自分(人間)がしっかりすることがいかに大切かを考えることになる。?48?