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Ⅰはじめに馬と深い信頼関係を結ぶ調教方法を学びたい、今回の研修の主目的である。私は障害者の日中活動を支援する施設「ポニーランド長崎」に勤務し、乗馬療法を実践している。その名の通りポニー3頭、木曽馬2頭、サラブレッド1頭を施設で飼育し、近隣では「馬が居るところ」として少し有名である。施設全体の支援、運営などの調整をしながら利用者と馬小屋掃除や手入れなど馬と触れ合う活動をして毎日過ごしている。乗馬療法という言葉をご存じだろうか。目的別に大きく以下の3つに分けられる。○身体的リハビリや精神面の安定、回復効果を期待した「治療的乗馬」○子どもや障がい者の療育を目的とした「乗馬療育」○競技スポーツとしての「障がい者乗馬」身体的、精神的に不具合のある人たちを対象とすることが多いが、その効果は対象を選ばない。元気だろうと、心が疲れていようと、障がいがあろうと馬は区別をしない。馬は人間の悩み、苦しみを吸い取って大地に流してくれる、ともいわれる。乗馬療法を行う上での課題は、その効果が馬によって左右されることである。自分の役割りを理解し協力してくれる馬ならば最大限の効果が期待できる。反対に人間を信じず暴れ回る馬ならば、効果どころか何もできない。ポニーランド長崎の馬たちは普段から障がいのある人たちを乗せて山道を散歩出来るくらいゆったりしているが、時折不安定になり療育に使えないときがある。なぜか。いつも同じ状態の馬でいるためには人間は何をしたらよいのか。ずっと知りたいと思い、考え、調べてきたが答えは見つからなかった。今回、馬主社会福祉財団から研修に行かせていただき学ぶことの出来る大きなチャンスを生かすために次の目標を設定した。○人と馬を関係付ける考え方を学ぶ○馬に人間を意識してもらう具体的手法の習得○馬を尊重し、お互いを尊重出来るようになる調教プログラムを学ぶ○馬と過ごしている時の人の気持ちの変化(自分の変化)を見つめる○アメリカで実践されている乗馬療法の現状と日本での応用方法を探るⅡアメリカ合衆国テキサス州1.Yukiko & Robert Lunday Cutting Horse Trail(4月27日~6月25日)~Lunday Yukiko氏の馬の施設~職業的な乗馬クラブではないが馬を使って様々なことを教授している施設である。?46?