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Ⅰはじめに日本の子供は貧しい。ユニセフの先進国における子どもの幸福度によると、日本はGDP比で世界第3位の経済大国でありながら、「子供の相対貧困率」が14.9%と高く、先進国31カ国の中でも深刻な課題を抱えている。明治維新からの近代化や太平洋戦争後の高度成長等、日本はもの凄い勢いで発展し世界を震撼させてきた。バブル崩壊後に長期間のデフレーションに見舞われたものの、現在では自他が認める物質的に豊かな国である。しかし、国連の世界幸福度報告書2013において、日本の幸福度は世界156ヶ国中43位である。物質的豊かさと、心の豊かさは必ずしも比例しないことを、社会の現状がそう訴えている。日本の子供は貧しい。日本は、経済発展と同時に教育の改革も著しかった。学校教育法は全国に浸透し、公教育の就学率や高等教育への進学率は高い。他国と比べても学力の平均値は高い水準を維持し、2013年のOECD生徒の学習到達度調査(PISA)では、全ての科目において上位に位置している。しかし、市場原理を取り入れた日本の教育の仕組みは、経済格差や子供の貧困と同時に教育の格差をも広げるといった負の連鎖を生み出している。日本の子供は貧しい。海外研修で他国の保育園・子育て支援施設の視察をして、つくづく感じたことである。教材の量や質・保育士や教員等の資格指導員の配置人数・敷地面積等の表向きのものだけではない。産休・育休に対する保障や家族が一緒に過ごせる時間への支援等、研修国の社会が持つ子育てや子供の生活に対する意識の高さは、羨ましいと感じざるを得なかった。なぜなら、日本は子育てのしにくい社会だからである。最近になってその事実が保育の現場だけでなく、メディアを通して社会に周知されるようになってきた。それを踏まえた上で、今回の研修で子供・家族・社会の人々との関わりを通して実感したことや、日本の幼児保育・教育制度と現場が抱える課題などについてここに記したい。ⅡDenmarkDenmarkは、世界一幸福な国としても名高い国である。滞在中にそのことを聞くと大体同じような言葉が返ってくる。「Denmarkは、世界一幸せではないかもしれないが、世界一満足度の高い国家だ。」と、大抵の国民が自負している。その意識の背景には、封建制度から民主主義制度への転換を、革命という方法ではなく対話と議論よって成し得た歴史がある。共生と連帯という社会的習慣が根強い。国民の生活を支える福祉制度に手厚い支援が充実しているだけでなく、児童福祉と幼児教育に対Aarhus旧市街Den Gamle By?22?