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Ⅳ倉敷医療生活協同組合介護老人保健施設老健あかね介護福祉士竹下進合同研修で訪れる前までのデンマークといえば、チボリ公園と福祉先進国という言葉が思い浮かぶ。福祉事情について詳しく知らないまま合同研修が始まった。視察先として障害者福祉分野では、障害者作業所、障害者芸術センター、障害者グループホーム、補助器具センター。教育福祉分野では、国民学校、特別支援学校、幼稚園。そして、高齢者福祉分野では、高齢者センター、高齢者デイケアセンターを訪問させていただき、施設職員との意見交換・質疑応答、施設見学を行った。これら各施設を訪問するなかで、日本との違いを感じた。まず1つ目は、無料サービスの提供や支援を受けていることである。デンマークの高福祉は、税金との関係が深い。消費税は全ての物に25%、また、所得税や車の購入時にかかる税金も高税である。しかし、高速道路は無料で一般道と同じ感覚で利用されている。そして、出産費用、医療費、学校の授業料は無料となっており、少子化対策、医療、教育、高齢者福祉に対して手厚い支援となっている。2つ目は、デンマークには1自己決定2継続性3自己資源の活用という高齢者福祉の3原則があり、しっかりと根付いているということ。日欧文化交流学院の千葉理事長による「デンマークについて」の講義で、会話形式の意見交換がおこなわれた。「日本では福祉先進国について、高福祉高負担と言っているが、負担とは還元されないことを意味します。デンマークでは、税金を払った分だけ国民の生活に還元されるので、高福祉高税という考え方で、国民の85%が、現在の税率と公共サービスに満足しています。」その言葉が印象深く心に残った。高福祉高税について、日本とデンマークとの違いが分かった。国民全員で負(税金や経済)を背負い、全ての国民が幸せになれる権利があるという考えがある。高齢者デイケアセンターで出会った利用者や職員に、「幸せを感じる時はどんな時ですか?幸せとは何ですか?」との質問に、「皆が安心して、心配なく生活すること。国が各種サポート提供して、不安なく生活を送れること。仕事があって、弱者を支えられること。優しい施設職員がいて、国は私達を支援してくれるし、経済的に不安がない。普段の生活でも施設内でも押しつけがない。」と答えてくれた。どの施設を訪問しても、不安な表情をした人はなく、自由で活発な明るい笑顔が多くあふれていた。多くの人々の幸せな笑顔こそ、福祉国家の証だと確信した。真の民主主義とは何かを、今後も考えていかなければならないと思った。この合同研修では、デンマークの高福祉事情を学び、日本との違いを知り、より良い社会福祉について深く考える時間となった。私は介護老人保健施設で勤務している為、高齢者福祉以外の社会福祉に疎かったが、障害者福祉、教育福祉の分野から参加した研修生、学院で出会った学生の方々との交流も貴重なものとなり、多くの事を感じ学ぶことができた。最後に、短い合同研修期間のなか、研修生の各専門分野に沿った視察先を調整、案内してくださった、日欧文化交流学院の千葉理事長、銭本学院長にこの場をお借りして、お礼申し上げます。?18?