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室も広く、利用者や職員の移動・移乗動線の安全安楽の為、これらの広さは法律で決まっている。どのアパートにもリフトレールがあり、リフト使用が可能である。施設内には売店や食堂があり、キッチンの調理台や食器棚がボタンを押すと高さが上下できるようになっている。車椅子利用者の利便性や、職員の腰痛防止に役立っていた。売店では本や服、お菓子が販売されており、ボランティアの方が管理している。午後からアクティビティーとして、カラオケ・DVD鑑賞や体操などを行っている。週末には宗教の時間があり、神父からの説教の時間もある。女性利用者のアパートを見学させていただいた。ベッド以外は自宅から持ち込まれた家具、家族の写真や観葉植物が置いてあり、まるで自宅を訪れたような雰囲気。週末には子供達と外出することもあるようで、利用者は“寂しいことはない”と言っている。「私は私の人生を歩み、子供の人生は子供のもの」と言い、日本の家族関係とはやや違ったものを感じた。施設内も絵画や花が飾られ、自然の光が入っていたりと、静かで暖かい時間が流れている。6.4月23日16:00~18:00講義:「幸せの国をつくるための方程式」講師:千葉忠夫日欧文化交流学院理事長報告者:瀬川真由美・長田豊司“日本を少しでも幸せの国に近づけるために”-日本からの留学生も交えて意見を述べ合うフォルケハイスクールの方式で講義が行われた。以下に順を追って講義の内容をまとめる。?日本の生活からデンマークへ渡るまでの経緯千葉氏は高校卒業後、自衛隊へ入隊。その後、夜間大学へ通う。大学ではESS(英会話)のクラブ活動を作り、その豊かな活動から社会問題へ意識が向くようになる。学歴や自衛隊のキャリアを投げうって、福祉大国デンマークへ渡ることを決意。両親の反対を押し切り日本を離れる。日本円25万円を持って船と鉄道で北欧へ。そこには「日本を住みやすい国にしたい」との強い決意があった。ヘルシンキ~スウェーデンを経てデンマークへ入る。キャンプ場に自分のテントを張って生活を始める。福祉を勉強する夢を持ちながら養豚農家で働く。人との巡り合いやデンマークの厚生労働大臣に手紙を書くなどしてフォルケハイスクール、福祉施設で働くチャンスを掴む。福祉施設では休憩時間にも休まずトイレ掃除をして熱意が認められていく。1983年に非行少年の社会復帰支援施設、1997年にはフォルケハイスクールを設立。デンマークや日本のみならず、世界中から学生を受入れ若者の教育に力を入れている。?9?