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勝手に動かすことは出来ない。ベッドルーム、リビング、キッチン、シャワーとトイレがある。日本のワンルームマンションに比べると断然に広い。個人の部屋を「ルーム」と言わず「アパートメント」と呼ぶ。部屋にキッチン(火を使って調理できる設備)があると行政から住宅援助金(家賃の5,6割程度)が交付される。ちなみにヤコブの収入(早期年金)は月に30万円程。支出は税金6万円、食費4万4千円、住宅費11万円(5,6割の補助有)とのこと。週に4日間は作業所に仕事へ行くが収入のためよりも生き甲斐としての意味が大きい。ここは住み心地がとても良く、他へ移る気がしないと笑顔で話してくれた。週に1回程度ソーシャルワーカーが訪問、話し合いを持って実情の把握と支援の方法を検討する。現在の支援が適当か、一般住宅への転居が可能か等、個人特別支援計画を立てサポートの一貫性を担保している。実際のケアを提供するのはソーシャルペタゴーと呼ばれ、職員は公務員である。このホームではペタゴーの勤務時間は基本的に6:30~19:00まで(交代制)。特別に必要な時のみ22時まで。夜間は入居者だけになる。1人用のアパートメントに住んでいて好きな人が出来たらカップル向けの2人用アパートメントに移ることが出来る。この日は実際に2人用住宅に移った女性が料理を作りに来ていた。にこにこと幸せの空気をみんなに振りまいている。自由度がとても高い。しかも、周りには一般の住宅も混在しており、まさにインクルージョンが実践されている。何らかの理由でケアが必要になった中年齢の方たちが住むところ、高齢となった知的障害者の住むところを順に見せていただく。歩いていると風にはためくデンマーク国旗が見える。聞けば入居者の1人が誕生日とのこと。旗を立てるのはお祝いのしるし。何ともユーモアに富んで、生活を楽しむ明るさを感じた訪問であった。4.4月23日9:30~11:10視察:Havrehedskole(国民学校)対応者:Lone Helm Andersen(学校長)・Dorte Afd. Leder(生活指導員)報告者:長田豊司「Can’t we all just get along?」国民学校Havrehedskolenの駐車場に着くとまず先に目についたのが、そのメッセージと様々な宗教のロゴが印された大きな掲示板である。欧州が長年取り組んできた異文化・異民族の受け入れ・共存への意識の象徴のようにも感じ取れた。国民学校は、低・中・高学年各3年、合計9年間と幼稚園からの幼児を集団生活になれさせるための0学年から構成されるが、幼稚園の幼児達が0学年生の学校活動により円滑に移行できるように、おおよそ4 ? 5ヶ月間の慣らし保育を設ける取り組みを地方自治体で行っている。学校の職員構成は、教育担当の「レア」や子供の生活指導や学童保育等を担当する「ペタゴー」、そして管理者から成っている。職員室はまるでカフェテリアのような空間で、休憩時や昼食の時?7?