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が守られる(個の空間の確保や共有空間での過ごし方)、2男女の視点の違いでより豊かな空間となる(インテリアなど)、3男女の醸し出す雰囲気の違いによる様々な時の流れ(趣味や特技などのライフスタイル)、4男女による助け合い(家事などの役割分担)が挙げられる。住人各々の生活が最大限に尊重されていたが、中でもセクシャリティに関することで言えば、Academy for Quality of住人とサポートワーカーと一緒にLifeと連携し人形を使い子育ての練習をしている女性、障がい者専用の出会い系サイトを活用している自閉症の女性、週に1回ずつお互いのハウスで交互に泊まるカップルが印象的であった。そこでのサポートワーカーの役割は、「クライエントが自分で選ぶ、自分で決める、自分で行う、困ったことがあれば助けを求める」ことをサポートすることであり積極的な介入は行わない。出会い系サイトで誰と出会おうが、カップルが部屋で何をしていようが、サポートワーカーは直接介入することがないそうだ。また、DC Vlasmarkt、DC Prinsenhove(アクティビティセンター)、Zeepbel、Kwekerij Overwater、Knipoog、Dustoch(ワークセンター)の6か所の日中活動及び働く場を訪問した。それらについては、そのほとんどが町の中心部に集中していた。理由としては、ソーシャルインクルージョンの考えに基づくものであり、またバスやタクシーなどの交通機関の利用もしやすく、様々なサービス業が展開でき生産品の販売もしやすいためである。アクティビティセンターで、重度の障がい者を対象とした「shantala」を体験した。これは、インド発祥の赤ちゃんのためのマッサージであり、大人にも、また障がいをもつ方にもリラックス効果があるとされている。また、マッサージによるスキンシップは、性的欲求の解消手段に乏しい重度知的障がい者にとって大変効果的であり、「shantala」に限らずマッサージは積極的に取り入れられているという。Ⅴおわりにこの2カ月間の研修で、知的障がい者のセクシャリティというテーマを通じ様々なことを感じることができた。海外生活で体験したキスやハグなどの日常的なスキンシップや言葉に出した愛情表現は、私自身なかなか受け入れることができなかったし、開かれたセクシャリティに衝撃を受け、具体的な映像や写真での講習やアプローチについては、どのような方法で日本に還元すればよいか困惑するところである。しかし、文化は違ってもそこで障がい者が生活を営んでいることは同じで、もちろん性的関心や興味があることはノーマルなことである。障がいがあっても「Sexual rights~性の権利~」は?45?