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3人の保育士と共に家族の絵を描く活動に入った。まず1人の保育士が家族の人形に名前をつけ、それらを絵に描いて見せた。その後10人の子どもが別室に行き、2人の保育士に付き添われてお絵描きを始めた。(残った4人の子どもは保育士1人と共にそのままプレイルームであそんでいた。)それぞれの机に3歳児が1人ずつ座り色を塗り上げるまでを、5歳児には手足や顔を描き終えるまでを、保育士は丁寧に見守った。そして描き終わった子からプレイルームに戻り、好きな玩具を出してあそんだ。この間静かにスムーズに保育が進み、保育士1人が5人の活動を見るこの方法だと、こまやかな援助ができることが分かった。このグループの保育士は2人担当だが、こういった個別の活動をする際は他のグループの保育士と連携して3人に増やして対応している。この形をとるためには前もって計画が組まれ、いつ、誰がどのようにグループを見るのかは常に確認しているとのこと。昼食時間が近づき保育士に声をかけられた子どもたちは、着替え、手洗いをしてから給食を順次食べ始めた。給食は子どもが量や種類を決めて盛られるので、食後から、排せつ・脱衣後、ベッドに横になるまでの時間はかなりの時間差があった。その間、保育士はダイニング、トイレ、ロッカールームと寝室に分かれて、子どもたちの様子を見守ったり必要に応じて援助したりしながら、子どもたちそれぞれのペースを最後までゆっくりと見守っていた。(3)IT機器の利用午後の戸外あそびの時間、3クラスの子どもたちを保育士数人が一緒に見ていた。この時間にクラス担任(教師)はその日の記録をつけたり活動計画を立てたりする。これらはすべて各クラスに設置されたパソコンにその都度入れていくことになっており、職員は情報をオンラインで共有することができる。施設内には自由に使える職員向けパソコンが各部屋や廊下に5台設置されていて、私もこれらのパソコンを自由に使わせてもらえた。本園ではこの春から「デイジーシステム」(送り迎え時に親と保育士が赤外線交信し登降園時間を記録する)を試行中で、今年8月からは市内全園で実施されるとのこと。タンペレ(Tampere)1.ムオティアラ保育園Muotialan paivakoti(5月20日~5月24日)~デイケアセンター(市立保育園)~人口20万のタンペレ市の新興住宅地に2005年に建てられたこの保育園は、およそ100ある市立保育園・幼稚園の中でもごく新しいタイプのものである。園舎は「ネウボラ」や就学前教育クラスと「基礎学校(小学校)1・2年教室」を併せ持つ複合施設のなかにある。「ネウボラ」とは、1920年から実施されているフィンランド特有の妊娠、出産、育児支援を行う家族支援制度で、地域の母子保健センター・家庭支援センター的な役割を担っている。子どもの健康状態や発育の情報はすべてこのネウボラで一元管理され、複数の専門家が連携しながら長期?23?