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(3)バストリップ春から夏休みまでの約3ヶ月間は、子どもたちが自然に触れ社会経験を積む貴重な時期として、地域の園はコミューンの援助をうけて地元のバスを随時チャーターすることができる。そのためこの時期、子どもたちは週2回、3回とバスで小遠足に出かける。今回同行したトリップは、公園、採石場見学、湖畔、小学校見学だった。いつも防寒着を着て出かけるが、湖畔に行った日は気温8度の強風の中でも子どもたちは、平気で泥や水に触れてあそんでいた。この園は園長独自の方針で昼食を提供している。トリップでは、毎回サンドイッチが用意され、子どもたちはレバーやサラミなど好きな具を自分ではさんで食べていたが、なかには自分できゅうりを輪切りに切りサンドしたら、それを持ってあそびに行ってしまう子もいた。これらのバストリップで、子どもたちはサンドイッチをほおばりながら、防寒着を脱いだり着たりしながら、時間いっぱい延々とあそび続ける姿が見られた。この農場幼稚園が子どものあそびをどう捉え、育ちの何を大切しているかを実感できる経験であったと思う。サンドイッチをほおばりながらあそぶ子どもたちフレデリシア(Fredericia)2.Stendalen kindergarten(5月6日~5月8日)~特別支援統合幼稚園~(1)園の概要と特徴フレデリシア市近郊の障害児支援施設としての機能を併せ持つ公立統合幼稚園である。乳幼児68人(うち要特別支援児30人)が在籍している。職員は3人の理学療法士(PT)と1人の作業療法士(OT)を含む38人で、2歳から6歳までの統合グループ(縦割り3クラス)と0歳から6歳までの特別支援グループ(障害の程度や内容に応じた3クラス)に分かれて保育、療育などの支援を行っている。この園周辺地域は移民が多く、外部の専門家との連携によって、デンマーク語を話せない親を持つ園児への心理的、言語的な支援も行われている。(2)Sちゃんのある1日(生活とあそびの様子)今回の研修では、統合グループ「木のクラス」(12人うち要特別支援児4人)で6歳の女児Sちゃんらと3日間過ごすことができた。Sちゃんは脳性麻痺のため自力での歩行が困難である。幼児期から装具や補助器具を使ってきて、現在この園内だけで毎日6つの車椅子・歩行器などの補助器具を使い分けて生活している。これら補助器具、車椅子は家庭用も含めてSちゃん専用としてすべてコミューンから貸与されている。?20?